ソルボンヌK子のブログ

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大東亜戦争10:真珠湾の「秋雲」前編

 昭和16年12月、日本は、ハワイの真珠湾を奇襲し、宣戦布告をした。


 たくさんの船で行ったんだけど、その中の「秋雲」に乗ってた、砲術長の日記がある。


 秋雲は、駆逐艦で、2520トン。大きなほうではない。大きな船の護衛したりするのがお仕事らしい。


 11月、呉にいたとき、戦闘準備して、夜こっそり出港し、ヒトカップ湾に集合せよと命令がくる。ヒトカップ湾でどこ?と、船の乗員はだれも知らない。が、命令なので、なんか、あるぞと思いながらも質問できず、こそこそと旅をする。


 ヒトカップ湾は、北海道の上の、千島列島のあたり。そこに、たくさんの軍艦が、こそこそと集合した。隊長は、「赤城」の南雲司令長官。おお、こんなとこに登場!


 そこで、射撃とか洋上補給とかの訓練をして待機する。11月26日、いよいよ、謎の目的のため、出港することになるが、その前に、ボーナスが、倍も出ると言われる。


 これって、うれしいが、もしかして、死ぬから?って思うよね。しかし、みんな、薄々は気づいていたらしい。両親や妻子に遺書を書き、坊主頭から短い毛を抜く。


 出港直前、やっと、行先を知らされる。ハワイ。


11月26日出港。


27日 波のうねりが大きい。洋上補給はまだ慣れてなく、時間がかかる。夕食が遅れ、夜食のしる粉が先にでる。(しる粉、美味しそう~。11月の北海道は寒いもんね。)


28日 夜食は艦内製の菓子とコーヒー。(コックさん、お菓子作れるんだ!)


30日 夜食はコック(主計兵)特製の、おいしいパンとコーヒー。(おお、コック、パンも作れるとは!)


(朝昼晩の食事のことは書いてなく、業務のことはちゃんと書いてあるんだけど、なぜか夜食のことが印象的な日記なのです)


12月2日 夜食は、ようかん一本の配給で、おいしくいただく。(一本!まさかあのサイズで?でも軍人さんならカロリー必要でしょうから……だけど、船で虫歯になったら……軍医はなんでも治療できたのかなあ)


3日 波のローリング激しく、昼は食器がひっくり返るので、夕食はお寿司。夜食は乾メンポ。応急用の固パン。(固パンはおいしいとか書いてないので、不味いんだろうね。今でも売ってる、あの乾パンではないです。あの乾パンは、おいしいという評判なのです)


4日 荒天。昼ライスカレー(おお、海軍カレー?)。夕、おにぎり大3個。2つで満腹。(ええ、ようかん一本食べた人が!)今日も夜食に汁粉を供する。(今日も!そろそろハワイが近づくので、暑そうですが。)


5日 夜食は主計兵特製のドーナツ。(敵国の食べ物では……って言ってたらとても戦争できませんね)


6日 昼に食パンと汁粉のサービス。士官室では五目飯。(決戦が近づいてきたので、サービスなのね。)


7日 昼、オハギにリンゴ2個。大いなる喜びと深い満足感。(オハギ、つまり糖分がうれしいのですね。しかし、死を覚悟した人の、食事に対する感謝は、ここまで大袈裟になるのね。)


そして、12月8日(日本の日付)、決戦の日となる。以下次号。

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