アメリカは、最初、零戦にやられてた。ゼロ戦は、小回りが利いて、すぐ逃げられる。アメリカの戦闘機は、大きくて頑丈だけど、爆弾に完璧というほどでもない。

　マッカーサーは、フィリピンにいたとき、真珠湾が奇襲されて大変だと知るが、日本がそこまでとは思わず、油断してた。そしたら、フィリピンもヤバいじゃんか。

　戦闘準備が出来てないので、マッカーサーは、フィリピンからオーストラリアに避難した。

　誇り高きマッカーサー将軍は、零戦を知ろうとした。何がすごいのかを調べなきゃ。オーストラリアに、それを調べる人たちを呼び、不時着したりして回収可能なゼロ戦を研究所に運び、調べさせた。

　そのチームのボスは、マッコイ陸軍大尉。ゼロ戦をまず復元した。運ばれたゼロ戦は、いろんなタイプがある。名前がよくわからない。まず、名前を覚えなきゃいけないが、９７式とか、５２型とか、覚えにくい。

　そうだ、自分たちで、覚えやすい名前をつければいいんだ。

　と、マッコイは考えた。ジョンとかメリーとかに置き換えればいいんだ。

　戦闘機系は男性の名前をつけ、爆撃系は女性、その他、木や鳥の名前をつけることにした。

　９７式艦攻はケイト、一式戦・隼はオスカーなど。

　で、零戦は、ジークになる。ジークは男性の名前ではなく、マッコイが小さいときに聴いたカントリーソングで、ヘイベイビーみたいな、女の子に呼びかける名前である。ゼロ戦て、男性なのに、女の子にされちゃった。

　まあでも、Ｚが同じだからってことで、覚えやすいから、だそうな。

　その後、マッコイは、新しく運ばれてきた戦闘機に、アーノルド将軍の名前ハップを命名する。ある日、ある部下が、ハップ将軍に、「今日もハップがたくさん落とされてますよ」と言ったら、ハップ将軍激怒した。俺が落とされてるだと！？

　マッコイ、慌てて、別の名前にしたそうな。

　とにかく、アメリカさんは、こうやって、零戦を調べ、弱点を見つける。そして、Ｆ６Ｆは、改良され、戦法も考えられ、零戦に勝つようになるのだった。